ノルマンディの伝統チーズ「リヴァロ」
リヴァロは13世紀に誕生した伝統あるチーズで、ノルマンディ地方のチーズとしてカマンベールと並んで知られています。オージュ地区で作られ、かつては「アンジェロ」「オージェロ」と呼ばれていました。外皮はレンガ色で、中はおだやかでむっちりとした口当たりを持ちます。
リヴァロはノルマンディ地方の三大チーズの一つとして、カマンベールやポン・レヴェックと並んでその名を馳せています。この地方は豊かな牧草が育ち、高品質のミルクが得られることで知られ、リヴァロの生産地として重要な役割を果たしています。
リヴァロの製法と特徴
リヴァロは塩水で何度も洗われ、外皮がレンガ色でじゃりじゃりとした食感になるまで熟成させられます。外皮は個性的で強い風味を持ちますが、中身はマイルドでクリーミー。脂肪分が多く、スモークした肉のような香りと濃厚な味わいが特徴です。
外皮のレンガ色や香りは古き良き時代のチーズ作りの技術を感じさせます。リヴァロは円筒形をしており、以前は型崩れやくずれが問題でしたが、現在は葦のひもを巻くことでその問題が解消されました。現代では葦のひもが伝統を守りつつ、品質管理の向上に役立っています。
個性派チーズの楽しみ方
リヴァロの外皮は強烈な香りを持ちますが、中身はマイルドですがかなりスパイシーです。フルボディの重めな赤ワインとの相性が抜群で、ワイン以外なら地酒であるカルヴァドスととても合うと言われています。強めのリキュールとあわせても決して負けることはありません。
パンなどと合わせて食べるのはもちろん、煮込み料理などの隠し味としても優秀で、少し入れるだけで料理のグレードがアップします。