歴史あるノルマンディ地方のチーズ
ポン・レヴェックは10世紀に誕生し、12世紀にはノルマンディ地方のシトー派の修道院で作られました。当初は「アンジェロ」と呼ばれ、通貨のように使われたほどの評判を得ていました。17世紀には村の名前を冠してポン・レヴェックと名付けられ、そのクリーミーな味わいが地域を超えて評価されました。
ポン・レヴェックの故郷であるノルマンディ地方はブティ・フランスと呼ばれる美しい景観が広がります。ポン・レヴェックの街にはコロンバージュと呼ばれる木組みの家並みが残り、観光資源として重要な役割を果たしています。
ポン・レヴェックの歴史と変化
第二次世界大戦後、ポン・レヴェックの製法は工業化され、表皮が硬く、強烈な匂いと味を持つチーズから、マイルドで食べやすいウォッシュチーズへと変化しました。この変化により、多くの人々がフランスチーズの世界に足を踏み入れるきっかけとなりました。
ポン・レヴェックAOPはノルマンディ地方で最古の歴史を持つチーズであり、ウォッシュタイプのチーズの中でもマイルドで食べやすい味わいが特徴です。初心者にもおすすめのチーズです。
独特の四角形とマイルドな味わい
ポン・レヴェックは正方形をしており、外皮は薄い麦わら色をしています。中身は淡いクリーム色で、ミルクのコクと干草のような香ばしさを持ち、ソフトな食感が特徴です。ウォッシュにしてはクセがなく、マイルドで洗練された味わいがあります。
ポン・レヴェックは赤ワインやシードルとの相性が良く、またフルーツとも相性が良いです。マイルドな味わいともちもちした食感があり、ウォッシュタイプチーズの入門編としてもおすすめです。